2005年09月01日

皇帝ペンギン

ずっと観たいと思っていた皇帝ペンギンを、やっとこさ観に行きました。

地元の映画館では私が観に行った9月1日で最後の上映。
映画の日ということもあって、意外と席が埋まってました。
この日は一日に1回しか上映されなくて、それが吹き替え版だったので選択の余地なく吹き替え版を観たのですが、ディープブルーのようにナレーション形式ではなく、お父さん役・お母さん役・子役を割り当てた台詞形式になっていたので、吹き替え版でよかったかもしれません。

内容は子育てを中心にした皇帝ペンギンの一年を追ったものです。
皇帝ペンギンは夏の間は海で自由に泳いで過ごし、夏が終わると陸に上がり、あの短い脚でペタペタと行進して何十日もかけて故郷である氷の大地を目指します。
そして、そこでつがいを作り、マイナス40度のブリザードが吹きあられる厳しい季節に子育てをするのです。

ペンギンの姿ってほんと愛らしい。
あの短い脚でペタペタ歩く姿とか、すってんころりんと滑って転がっちゃうところとか、観ていてほんわかしてしまいました。
でも、もちろん愛らしい面だけではないんですよね。
あの極寒の地で4ヶ月間も何も食べないで愛を語り、卵を温め、雛をかえし、守り育てていく姿は神々しくもありました。

皇帝ペンギンはオスの数よりメスの方が多いので、オスを巡ってメスが争うのだそうです。
一般的に鳥やその他の動物・昆虫なんかではオスがしのぎを削る方が多いように思うので、これにはへぇ~って感じでした。
無事につがいを作った後の求愛ダンス。これがまたなんとも官能的でした。

メスは卵を産むと餌をとりに海へ向かい、卵を託されたオスはメスが雛に与える餌を持って帰ってくるまでひたすら卵や雛を守ります。
卵からかえった雛がお腹をすかせると、何ヶ月間も何も食べてないのに自分の口から雛に餌を与えるのですよ。
どこにそんなものが蓄えられているんだろうと思ったら、なんと自分の胃液と胃の薄い膜を混ぜたものをあげているのだそうです。
まさに身を削っての子育て。凄過ぎます。

それにしても、赤ちゃんってどんな動物のでもかわいいけれど、その中にあっても子ペンギンはピカイチじゃないでしょうか。
あのほわほわの灰色の産毛にくるまれたヨチヨチ歩きの子ペンギンを見てると癒されます。
でも、子ペンギンに対しても自然は当然厳しい…
寒さや捕食者に小さい命が奪われるのも自然の摂理であり、それを伝えるのもドキュメントです。
寒さで子ペンギンをなくした親の鳴き声が、人間の慟哭にそっくりでいたたまれませんでした。


皇帝ペンギンという一つの種に限定したドキュメントだったので、ディープブルーと違いじっくり腰を落ち着けて見れたような感じがします。
言葉が通じない相手を前にあれだけのタイミング・構図で映像を撮るのは並大抵のことではなかったと思います。
とっても素晴らしい映画でした。

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